みなさんこんにちは。
普段私の仕事をする中央アルプス駒ケ岳1650m付近では夏を過ぎ、気温も少しづつ下がってきました。
夏にはほとんど落ちることのなかった葉も落ち始め、少しづつ少しづつ秋へと進んでいっていることを実感します。
さて、今回は栃(トチ)の木、縮杢を紹介したいと思います。
栃の木は国産の広葉樹になり、広葉樹の中では少し柔らかい樹種になります。
ここ数年ダイニングテーブルとしての利用に人気があり、洋風の雰囲気に合う栃の木は欅よりも高値で取引されていると聞いています。
栃の木の木材としての魅力は白い肌、絹のような質感、キラキラした杢目。になります。
中でも縮杢と呼ばれる木軸を横切るキラキラしたラインは一つのアクセントになり、とても美しく感じられますね。
栃の縮杢は昔から視覚的に人気があり、日本家屋の床の間の地板に使われることが定番となっています。
その際には漆にて仕上げを行っているので、白い木肌ではなく、濃い茶色の肌に縮杢が揺らいでいることが多いですね。
木軸ペンとしては画像のようにしっかりと縮杢が入り視覚的に私達を楽しませてくれます。
手触りについては非常になめらかな手触りで、大げさに言うと手から滑り落ちてしまいそうなくらい、気持ちの良い手触りとなっています。
デメリットとすると少し傷がつきやすいこと、白い肌のために汚れが目立ちやすいことになります。
対策としては、デスクワークのような比較的決まった場所で使用すること、メンテナンスを定期的に行うことで蜜蝋による保護膜が形成され多少の汚れは内部に浸透しなくなっていきます。
普段使っている使い捨てのような筆記用具に比べると扱い方が面倒くさかったりしますが、それが木軸ペンの良さになり、だんだんと愛着がわいてくるようになってくるんですよね。
また、蜜蝋ワックスやオイルによるメンテナンスも手入れするたびに木肌にツヤや輝きが戻りうっとりとしてしまうので、だんだんとメンテナンスすることが楽しくなってきてしまいます。
ぜひ自分の気に入った筆記用具を手にし、心や気持ちに余裕をもった素敵な日常を楽しんでいただければ作り手として嬉しく思います。
普段私達が忙しい日常生活で忘れてしまっている樹のぬくもりを貴方の手で感じていただけるように丁寧に仕上げをおこなっています。
それではグッドライフフェア2022まであと2週間ほどとなりましたが、時間に余裕のある方は現地に来て手で触れて楽しんでいただければと思います。
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