【通知】 替芯について ボールペンはジェットストリーム0.7㍉  シャープペンはアインシュタインHBを標準としています 

日本橋三越本店 文具フェア2024 ⑥

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みなさんこんにちは。

いよいよイベントの開催まであとわずかとなりましたね。私同様にワクワクしている方も多いのではないでしょうか。

それでは第6弾の記事になります。

※イベント詳細について知りたい方はイベント情報②を見ていただくか、下記の日本橋三越文具フェア告知ページよりご覧ください。

イベント情報

イベント名: STATIONERY STATION 文具フェア2024 ー5大祭りー

会場: 東京都 日本橋三越本店 7階催物会場(当工房)

日時: 2024年2月28日(水)~3月4日(月)(当工房は28日~3日まで)

公式HPはこちら👇

ステーショナリーステーションHP

日本橋三越本店HPはこちら👇

日本橋三越本店の魅力 天女の像(まごころ像)について

中央ホール 正面から

日本橋三越本店の中央ホールに鎮座する「天女像」は、1960年、三越創立50周年を記念して制作された木造彫刻の傑作です。彫刻家・佐藤玄々と延べ10万人の職人が関わり、10年の歳月と莫大な費用が投じられました。元々は2年で400万円の予算で完成予定でしたが、作品の規模が拡大し、最終的に数億円まで費用が膨れ上がりました。

この像は天女が瑞雲に包まれて花芯に降り立つ瞬間を表現しています。彩色豊かで細部にわたる精緻な装飾が施され、三越の「まごころ」の象徴とされています。

天女像の圧倒的な存在感は、訪れる人々に深い印象を残しており、入店する度に見に行ってしまう魅力があります。

背面

天女の像に使用されている樹種は樹齢500年以上のヒノキとされています。

毎回記事を書く度に思うことですが、2年で400万の予算が10年で数億円まで費用が膨れたことにびっくりですよね。どんな予算管理だったのでしょうか・・気になります。

ちなみにまごころ(真心)とは【他人のために尽くそうという純粋な気持ち。偽りや飾りのない心。誠意】とされています。当工房は【まごころ】のある接客ができているでしょうか・・試されていますね。

イベント出品紹介 屋久杉について

真ん中が屋久杉泡瘤

屋久杉はとても特殊な木材です。

通常杉はすくすくと年輪が広く、大きく育つのが一般的です。しかし花崗岩で土地に栄養のない屋久島では岩の上に根を張り、少しづつ少しづつ育つため、年輪の幅がとても狭い杉ができあがります。

花崗岩の上で育っている屋久杉の巨木

屋久島では伐採された杉の年輪から1000年以上自生していた杉を屋久杉・1000年以下の木材を小杉として区別しています。

木材は年輪が細かいほど狂いと呼ばれる木材の反りが出にくく、また装飾的な価値のあるうねりのある木目も多く現れることから屋久杉は高級な木材として利用されてきました。

また、昭和・平成の時代には土埋木と呼ばれる昔伐採された根株の残りや、森の中に置き去りにされた幹の部分を切り出して搬出され市場に出てきていました。

それは通常ではありえないことで、アリや腐食菌などによって木材は本来朽ちていきます。

屋久杉は2つの理由によって朽ちることなく古代林の中に残っています。

1つ目は樹脂が多く、腐りにくいこと

2つ目は水に沈んでいるために腐らないこと

だと思っていますが、2つ目がよくわからないですよね。

屋久島は1ヶ月に35日雨が降ると言われているように雨が降りまくる土地柄になるのですが、苔によって保水された状態が一年中続いています。

年輪から染み出した樹脂が木口をコーティングし、内部への水の侵入を防ぎ、その周りを苔が囲み保水することで腐食菌が繁殖しない環境が出来上がっていると思います。

そういったことから、古代林から市場へ持ち出された屋久杉は苔を剥がし、野ざらしにしていると腐って朽ちていくはずです。もったいない話ですが屋久杉は屋久島の厳しい環境あってこその木材となります。

もし貴方が屋久杉に興味をもっていたり、もしくは屋久杉を手にしていたならば、是非屋久島へ行き、現地で本物に触れてみることをおすすめします。

そんな経験をして手にした屋久杉の木軸ペンは、より一層愛着のある、思い出深いあなたのパートナーとなることでしょう

名もなき屋久杉の巨木

イベントでは屋久杉泡瘤の商品を販売しています。現地で屋久杉について語り合いませんか?

是非ご来店をお待ちしていますね。

イベントに向けての取り組み ディスプレイについて

出店時のディスプレイについて、色々な取り組みをすすめてきました(大げさですね)

一応現在のところ98%程完成している状態の画像になります。

今回、木軸ペン工房としての出店にあたり、私の住む長野県駒ヶ根市の観光名所、中央アルプスロープウェイに焦点を当てたディスプレイとしました。

メインを駒ケ岳ロープウェイ駅で使用されていた一位の看板を再利用した木軸ペンに据え、その両脇に世界中の銘木で作った木軸ペン(ボールペン・シャープペン・万年筆)で彩っています。

昨年のイベントでのディスプレイ面積が半分となりましたが、見どころをギュッと適度に詰め込んであります。

ディスプレイで苦労した小さな見どころを3つほど紹介させていただきますね。

1,写真を縁取る白樺の枝

自然の魅力を伝えたい!と思った結果、白樺の枝を取ってきて縁取りに加工しました。

白樺の枝は先に行くほど色が黒くなっていましたが、たわしでゴシゴシ洗うことで綺麗な白い樹皮が出てくることを学びました。

また、枝を採取するのに雪の中を2キロほど登山するはめになったことは良い思い出です。

2,ミニのぼり旗の加工

自然の魅力を伝えたい!と思った結果、通常は旗に使用しているプラスチックの部品を欅やウォールナットを加工して作りました。旋盤で棒加工しようと試みましたが細すぎて加工できずにベルトサンダーでの加工となりました。

3,ライティング

もっとお客様に商品の魅力を伝えたい!と思った結果、少し照明をプラスしてみました。

通常は天井から吊り下げる照明が欲しいのですが、展示販売では天井が使えない場合が多いので、ライトの選定に苦労しましたが、ミニスポットライトを6個ちりばめ明るさの補充を行っています。

夜バージョン(照明の配置用)

☆ディスプレイまとめ

家族・友人・会社の同僚など、様々な人を巻き込みながら楽しくディスプレイを考え、作り上げることができました。結果的にはお客様に喜んでいただくことが一番の喜びにはなりますが、私が伝えたいと思ったことを少しは表現することができるのではないかと思っています。

この記事を読み、現地に来ていただいた方には是非ディスプレイの良し悪しを、また来年以降どこかで開催される文具フェアに出店の際の改善点についてお話を伺えれば幸いです。

木軸ペンの取り組み方 【経年変化】【古美る】

私が好きな木材の一つである欅

欅の良さは経年変化によって深みが出ることだと思っています。

欅に限らず、木の製品は使い込むほど、古美た良さが出るものです。

特に深みを感じる瞬間は和箪笥や長火鉢などの和家具によるもので、特に手打ちの金具と手の脂やススなどによって光沢を帯びた佇まいにはうっとりとしてしまうことも。

欅と黒柿で造られた関東長火鉢

現代ではプラスチックなどの使い捨ての工場製品が多く、使い込む前に壊れ、廃棄されてしまうことが多いですよね。

私の住む長野県には善光寺と呼ばれるお寺があります。有名なので知っている方は多いかもしれませんが、そのお寺には【びんずるさん】とよばれる像があります。その像は「撫仏 (なでぼとけ)」とも呼ばれ、参拝客から長い年月撫でられることにより顔などの輪郭がわからなくなるくらいツルツルになっています。毎日毎日なでられることで徐々に摩耗しながらツルツルになっていくのでしょう。

できれば私の作る木軸ペンも何年後かにツルツルになったよ!と報告をいただければとても嬉しいですし、そうしていただけるように、お客様にお渡しする瞬間まで手を抜かずに良い状態でお渡しできればと思っています。

是非みなさんには【大切な道具を長く楽しむ】といった日本人が昔から大切にしてきた感覚を思い出していただければ幸いです。

終わりに

最後まで見ていただきましてありがとうございました。

当工房としての準備が少しづつ整い、ディスプレイもみなさんに見ていただけるような形になってきました。

イベント期間はちょうど贈り物としてご利用いただける時期となっております。自然が作り出した芸術品を丁寧に加工し、人のぬくもりが伝わるように制作していますので、是非手にとってくださいね。

他の工房さんがどのような取り組みでイベントを迎えるかわかりませんが、きっと皆さんを楽しませてくれるイベントになると思います。また、三越本店自体も過去に私が紹介してきたような見どころがたくさんある伝統的な百貨店です。

お時間がありましたらイベントまで足を運んでいただければとても嬉しいです。

ご来店お待ちしてますね。

次回は木軸ペンとはあまり関係ない話をさせていただく予定です。

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